Alibaba Cloud CDNで無料SSL証明書を使ったコンテンツ配信

Alibaba CloudにはCDNがありますが、ICPが必要と思っている方も多いと思います。
正しくは、「中国大陸のCDNサーバを使う場合はICPが必要」でした。
CDN作成の際に「海外」を選択すれば、何事もなく利用できます。
また、最近はHTTPSが必須となっていますが、Alibaba Cloud CDNなら無料で証明書を取得できます。
では、以下に手順を記載します。

構成図

今回作成する構成です!

f:id:n_watanabe:20181121223954p:plain

前準備

オリジンサーバ作成

適当にWebサーバを作成します。
今回はAliyun Linuxで以下のようにしてhttpdを起動しました。

# yum install httpd
# cat << EOS > /var/www/html/index.html
<html>
<head><title>Hello World!</title></head>
<body>
Hello World!
</body>
</html>
EOS
# systemctl start httpd

オリジンサーバ向けのDNSレコード作成

今回はaliyunコマンドでDNSレコードを追加してみます。
(パブリックアドレスはxx.xx.xx.xxと伏字にしています。)

作成済みのドメイン「aliclo.net」にAレコード「origin-test」を追加しました。

~$ aliyun alidns AddDomainRecord --DomainName aliclo.net --RR origin-test --Type A --Value xx.xx.xx.xx
{"RecordId":"4161129131759616","RequestId":"CD3A4C26-7A8E-400D-B4E8-2F954AB2B9B3"}

手順

Alibaba Cloud CDN作成

コンソールで設定してみます。

f:id:n_watanabe:20181121233719p:plain

Alibaba Cloud CDNの画面で、V2.0を促されたので、そちらで設定してみます。

f:id:n_watanabe:20181121233830p:plain

ドメインの追加」をします。

f:id:n_watanabe:20181121233932p:plain

ポイントは「アクセラレーションリージョン」です。
中国本土を含まないようにすると、ICPは不要です。

f:id:n_watanabe:20181121234344p:plain

「情報審査」フェーズが見えますが、中国本土を含まないため自動的にスキップしました。

CDN向けのDNSレコード作成

f:id:n_watanabe:20181121234746p:plain

CDNドメインが追加されているのが確認できます。
このCNAMEをDNSレコードに追加する必要があります。

~$ aliyun alidns AddDomainRecord --DomainName aliclo.net --RR cdn-test --Type CNAME --Value cdn-test.aliclo.net.w.kunlunsl.com
{"RecordId":"4161156398220288","RequestId":"AE871A59-5C20-4FCA-954E-56ADB02421F3"}

CNAMEを追加しました。

f:id:n_watanabe:20181121235228p:plain

少し表記が変わりました。

この時点でHTTPではCDNのURLでアクセスできるようになります。

無料証明書の作成

昨今、HTTPSが必須の風潮があるのでCDNHTTPS化します。
HTTPSにするためには、サーバ証明書が必要です。
Alibaba Cloud CDNでは無料のサーバ証明書が利用できます。

f:id:n_watanabe:20181122000706p:plain

f:id:n_watanabe:20181122000721p:plain

f:id:n_watanabe:20181122000734p:plain

f:id:n_watanabe:20181122000746p:plain

申請中となります。
しばらく待ちましょう。

f:id:n_watanabe:20181122001446p:plain

今回は3分程度したら、有効になりました。

f:id:n_watanabe:20181122003234p:plain

HTTPSでアクセスできるようになりました。